1台のスマートフォンに2枚のSIMカード（もしくはeSIM）を挿入し、通信会社を切り替えて利用する「デュアルSIM」を使う人が多くなってきましたね。
「ahamo使っていてデュアルSIMにしてみたいけれど、どこを選べば良いか分からない…」
そんな時、私がおすすめするのは、データ無制限を格安で使える「楽天モバイル」です。
この記事では、ahamo(アハモ)と楽天モバイルをデュアルSIMで使う方法や手順、メリットやデメリットを含めて、詳しく解説します。
それでは順に見ていきましょう！
ahamoと楽天モバイルを組み合わせるメリット
ahamoと楽天モバイルをデュアルSIMで使う最大の魅力は、安定性とコストの両立にあります。
ahamoはドコモ回線を利用しているため、通信の安定性やエリアの広さは国内でもトップクラス。一方で楽天モバイルは、データ無制限の月額料金が安く、国内通話が無料（Rakuten Linkアプリ使用時）という利点もあります。
この2つを組み合わせれば、日常の通信をahamoに任せつつ、無料通話やサブ回線として楽天モバイルを使うことで、月々のコストを大幅に抑えられます！
特に外出が多い人や、地方や海外での使用が多いビジネスマン、通話が多い人にとっては、合理的な選択肢。
楽天モバイルを「データ無制限」の使い放題のモバイルルーターとして使うことも可能です。
安定した通信環境のahamoをメインの仕事で使いながら、プライベートでは楽天モバイルでデータを思い切り使う。デュアルSIM運用の「黄金バランス」ともいえます。
具体的なメリット5つ
ahamoと楽天モバイルをデュアルSIMで使うメリットについて、具体的に解説していきます。
では、それぞれのメリットを順に見ていきましょう。
①通信の安定性がアップする
ahamoと楽天モバイルを組み合わせる最大の利点は、「通信の安定性」が上がることです。 ドコモ回線を使うahamoは、全国ほぼすべてのエリアで安定した通信品質を誇ります。一方で、楽天モバイルはエリアによって通信速度にムラがありますが、都市部では非常に高速です。
つまり、両者を併用することで「ahamoで全国どこでも繋がり、楽天で都市部の爆速通信を享受する」という理想的な環境が整います。
通勤中や仕事の会議ではahamoで安定通信、出張・旅行先や自宅のWi-Fi代わりに楽天モバイルのデータ無制限の通信を使う――そんな柔軟な使い方が可能になるのです。
楽天の通話やデータ通信が安定しない地方での使用の際にはahamoを、都内での動画視聴やSNS利用時には楽天モバイルを活用するといった使い方もおすすめです。これにより、通信の途切れや遅延などはほとんどなくなります。
2つの回線を持つことは、まさに「ネットのリスク分散」。どちらかが不安定でも、もう一方でカバーできる安心感は大きいですよね。
②通信料を安く抑えられる
デュアルSIMのもうひとつの大きな魅力が、「通信コストの最適化」です。 ahamoは月額2,970円で30GBのデータ通信が利用可能。一方で楽天モバイルは、3GBまでなら1,078円、20GBを超えたら無制限で3,278円とコスパ抜群です。
ahamoをメインにしてデータ通信を30GB以内に抑えつつ、楽天モバイルをサブ回線として最低料金で運用することで、月々の通信費を4,000円前後に抑えることも可能です。
また、楽天モバイルの「Rakuten Link」アプリを使えば、通話料金は無料。そのため、ahamoでデータ通信、楽天で通話という使い分けをすれば、毎月の請求額はぐっと抑えられます。
③楽天モバイルの無料通話を活用できる
楽天モバイルの最大の特徴といえば、国内通話が「Rakuten Link」アプリを使えば無料になることです。 この通話無料機能をデュアルSIMで併用すれば、ahamoのデータ通信＋楽天の無料通話という組み合わせも実現します。
ahamoにも1回5分以内の無料通話が付いていますが、長電話をすることが多い人や仕事で頻繁に通話する人には、楽天の無制限通話が圧倒的に有利です。 通話コストがゼロになるだけでも経済的なメリットは大きいです。
また、Rakuten Linkは海外からでも日本への通話が無料で行える点も魅力です。たとえば海外への出張や旅行中に日本に電話する場合でも、通話料を気にせず連絡できます。通信が安定している場所では遅延もほとんど感じません。
④データ容量を柔軟に使い分けできる
デュアルSIMの醍醐味は、データ容量を柔軟にコントロールできることです。 たとえば、ahamoの30GBを越えそうな月は楽天モバイルのデータ通信に切り替えれば、速度制限を気にせず使い続けられます。
また、スマートフォンの設定で「モバイルデータ通信先」をその都度変更できるため、シーンに応じた最適な回線を選べます。 たとえば、Youtubeを観るときは楽天モバイル、安定した通信環境が必要なリモート会議はahamo、というような使い分けです。
自宅や職場が都市部にあって、楽天モバイルの安定した通信エリア内なら、データ無制限で、Wi-Fi代わりに使っても問題ありません。
この自由度の高さは、単一回線では得られないデュアルSIMならではの特権ですね。
⑤海外でも使いやすい
ahamoと楽天モバイルのデュアル運用は、海外利用にも非常に強いです。 ahamoは30GB以内であれば海外82の国と地域で追加料金なしでデータ通信ができます（※楽天モバイルも2GBまでなら海外データ通信が無料で利用可能）。
つまり、海外旅行や海外出張時には「ahamoをメイン通信」「楽天を補助」として併用することで、現地SIMを購入する手間を省けるのです。 この利便性は、海外でのメール送受信や地図アプリの利用など、頻繁に海外へ行く人ほどメリットの恩恵を実感できるはずです。
万が一、ahamoのローミングが不安定なエリアでも、楽天モバイルがバックアップとして機能します。 「つながらない不安」を解消できる点は、海外での安心感を大きく高めてくれます。
このように、ahamo×楽天モバイルのデュアルSIM運用は「安定」「節約」「自由」「安心」の4拍子がそろっています。 通信の自由度を高めたい人には、まさに理想的な組み合わせです。
ahamoと楽天モバイルをデュアルSIMで使うデメリット4つ
ahamoと楽天モバイルをデュアルSIMで使うデメリットについても、しっかり理解しておくことが大切です。
それぞれの注意点を具体的に見ていきましょう。
①バッテリー消費が増える
デュアルSIM運用でまず感じるのが「バッテリーの減りが早くなる」という点です。 スマートフォンは、2枚のSIMを常時アクティブ状態で維持するため、通信回線を2本同時に監視しています。 この状態が続くことで、シングルSIMよりも電力消費が増えてしまうのです。
特に、電波状況が不安定な場所では、端末が両方のSIMで電波を探し続けるため、バッテリー消耗が激しくなります。 そのため、外出が多い方や出張時に使う方は、モバイルバッテリーを持ち歩くことをおすすめします。
私もデュアルSIMを使い始めた当初、1日でバッテリーが70％ほど減って驚きました。 ただし、スマートフォンの「省電力モード」や「バックグラウンド通信制限」を設定すれば、消耗をかなり抑えられます。
端的に言えば、バッテリー消費は“デュアルSIMの宿命”ですが、設定の工夫で解決可能です。
②スマホの設定が複雑になる
デュアルSIMは自由度が高い分、設定がやや複雑です。 特に初めてeSIMを使う方は、「どのSIMがデータ用で、どのSIMが通話用なのか」が分からなくなりがちです。
たとえば、iPhoneの場合は「モバイル通信の優先順位」や「音声通話用のライン」を個別に設定する必要があります。 これを間違えると、「通話がつながらない」「データ通信ができない」といったトラブルが発生します。
また、Rakuten Linkアプリでの通話は、通常の電話アプリと別管理です。 つまり、連絡先を間違えて開いてしまうと、有料通話になってしまうこともあるんです。
設定画面を一度理解すれば問題ありませんが、最初のうちは混乱しやすいので、慎重に操作してくださいね。
③通信の切り替えを誤るリスク
デュアルSIMの便利な点でもあり、難しい点でもあるのが「通信の切り替え」です。
スマートフォンでは、どちらのSIMをデータ通信に使うかを自由に変更できますが、これを誤ると余計な通信料が発生することもあります。
たとえば、ahamoのデータ通信をオフにしているつもりで、実はオンのままになっていた場合。 動画視聴などでデータを大量に消費してしまい、想定外の速度制限を受ける…なんてことも。
このようなミスを防ぐために、スマホの「通信残量アプリ」や「データ使用量アラート」を活用しましょう。 楽天モバイルもahamoも、それぞれ専用アプリでデータ使用状況を確認できます。
私も以前、切り替えを忘れてahamoの通信を使いすぎた経験があります。 それ以来、ホーム画面にウィジェットを置いて確認するようにしました。 ちょっとした工夫で、通信費の無駄を防げますよ。
④端末によっては非対応の場合もある
最後に注意したいのが、「端末の対応状況」です。 すべてのスマートフォンがahamoと楽天モバイルのデュアルSIMに対応しているわけではありません。
特に、古いAndroid機種やキャリア専売モデルでは、eSIMが使えなかったり、片方のSIMスロットがデータ通信専用だったりします。 そのため、購入前に「デュアルSIM（DSDV対応）」かどうかを必ず確認しましょう。
また、楽天モバイルはiPhoneの一部モデル（SE第2世代以前）では動作が不安定になることがあります。 一方、ahamoはドコモ系端末との相性が良いので、ドコモブランドのスマホを使う場合は比較的スムーズです。
もし「対応しているか分からない」ときは、各社公式サイトの動作確認端末一覧をチェックしてください。 設定前に確認しておくことで、後悔のないデュアルSIM生活を始められます。
このように、デュアルSIMにはいくつかのデメリットもありますが、対策を理解しておけば、ほとんど問題なく快適に使えます。 正しく設定し、賢く使えば、ahamo×楽天モバイルの組み合わせは圧倒的に便利な通信スタイルになりますよ。
ahamo×楽天モバイルのおすすめ設定パターン3選
ahamoと楽天モバイルをデュアルSIMで使う場合、どのように設定すれば最も効率的か――。 ここでは、利用スタイルに合わせた3つのおすすめ設定パターンを紹介します。
- ①ahamoをメイン通信・楽天モバイルをサブ通話用に
- ②楽天モバイルをメイン通信・ahamoを海外用に
- ③2台目スマホと組み合わせて最適化する
①ahamoをメイン通信・楽天モバイルをサブ通話用に
最もおすすめが、この「ahamoメイン・楽天サブ」パターンです。 ドコモ回線を使うahamoは全国的に通信品質が安定しており、快適にデータ通信が可能です。
一方、楽天モバイルを通話専用として利用すれば、Rakuten Linkアプリ経由の国内通話が無料になります。 ahamoで通信、楽天で通話という“バランスの取れた使い方”も実現します。
具体的な設定は以下の通りです。
- モバイルデータ通信：ahamo
- 音声通話・SMS：楽天モバイル（Rakuten Link経由）
この方法なら、通信品質とコスパを両立でき、日常使いではほとんど不便を感じません。 特に「通話もデータもよく使うけれど、月額は抑えたい」という方におすすめです。
都心でも地方でも安定しており、コスト面でも満足度が高いです。
②楽天モバイルをメイン通信・ahamoを海外用に
次に紹介するのは、楽天モバイルをメイン通信にし、ahamoを海外ローミング用として活用するスタイルです。 楽天モバイルは3GBまでは月1,078円と非常に安く、20GBを超えても3,278円で無制限に使えるため、データ消費が多い方に向いています。
一方、ahamoは月30GBまで海外82の国と地域で追加料金なしで利用できるため、海外出張や旅行が多い人には最適です。 この組み合わせなら、国内では楽天モバイルの“実質データ無制限”を活かし、海外ではahamoをメインにすることでコスパを最大化できます。
設定の一例は以下の通りです。
- モバイルデータ通信：楽天モバイル
- 海外利用時のデータ通信：ahamo
この構成により、海外現地でSIMを買う必要がなく、スマートフォン1台でシームレスに通信を維持できます。 グローバルに活動するビジネスパーソンに特におすすめのパターンです。
③2台目スマホと組み合わせて最適化する
これはデュアルSIMでの使用方法ではありませんが、最後に紹介するのは、2台目のスマホを使う方法です。 具体的には、1台目にahamo（メイン機）、2台目に楽天モバイル（サブ機）を入れて使うスタイルです。
この方法の利点は、回線の切り替えや設定をいちいち変更する必要がない点です。 仕事用・プライベート用を明確に分けたい方に向いています。
たとえば、1台目をiPhone（ahamo）で個人利用に、2台目をAndroid（楽天モバイル）で通話・SNS専用にする。 こうすれば、データ使用量の把握も簡単で、どちらかの回線に不具合があってももう片方で即座に対応できます。
最近では、格安で高性能な中古スマホも増えており、2台持ち運用のハードルは以前よりずっと低くなりました。 「通信の安定性」と「コスパ」の両立を狙うなら、この方法も現実的です。
以上の3パターンの中から、自分のライフスタイルや利用シーンに合わせて選んでみてください。 どのパターンを採用しても、ahamo×楽天モバイルの組み合わせは、通信の自由度と経済性の両方で満足度の高い選択になります。
ahamoと楽天モバイルの料金を比較してみた
ahamoと楽天モバイルの料金を比較してみた結果、それぞれの強みと特徴が明確に見えてきます。
- ①基本料金とデータ容量の違い
- ②通話・オプションサービスの違い
- ③コスパ重視ならどちらを選ぶべきか
それでは順番に解説していきますね。
①基本料金とデータ容量の違い
まずは、両社の基本プランとデータ容量を比較してみましょう。
| 項目 | ahamo | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| 月額料金（税込） | 30GB：2,970円 80GB：1,980円（※大盛りオプション） | ～3G：1,078円 〜20GB：2,178円 ～無制限：3,278円 |
| 通信回線 | ドコモ回線（4G,5G全国対応） | 楽天（4G,5G）＋パートナー回線（au） |
| 海外利用 | 82カ国・地域で30GBまで無料 | 対応なし（別途ローミング必要） |
| 契約事務手数料 | オンライン：無料 ドコモショップ：3,300円 | 無料 |
ahamoは「安定性とシンプルさ」に優れています。 全国どこでも同じ高い品質で利用でき、追加料金なしで海外でも通信が可能というのは大きな利点です。
一方、楽天モバイルは「使った分だけ課金される従量制プラン」が特徴です。 自宅のWi-Fiを併用して3GB以内に抑えられる人なら、月1,078円という破格の安さでも運用できます。
②通話・オプションサービスの違い
次に、通話やオプション面の違いを見ていきましょう。
| 項目 | ahamo | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| 通話料金 | 5分以内無料（以降22円/30秒） | Rakuten Link利用で国内通話無料 |
| 国内通話オプション | かけ放題：月額1,100円 | 15分かけ放題：1,100円 |
| 家族割・光セット割 | 対象外 | 対象外 |
| 留守番電話 | オプション（無料） | Rakuten Linkに標準搭載 |
通話を重視するなら、楽天モバイルが圧倒的に有利です。 Rakuten Linkを使えば通話料が完全無料になるため、長電話をする方には非常に魅力的です。
ただし、Rakuten Linkの品質は環境によって差があり、音声が途切れることもあります。 その点、ahamoはドコモ回線を利用しているため、通話の安定性では群を抜いています。
③コスパ重視ならどちらを選ぶべきか
コスパの観点で見ると、「どの程度データ通信を行うか」が分かれ目になります。
1日中動画を観たり、テザリングでPCを頻繁に使うようなヘビーユーザーは、楽天モバイルの無制限プランが適しています。 一方で、データ通信量が30GB以内に収まる人なら、ahamoの方が品質・速度ともに安定しており、トータルの満足度は高いです。
また、デュアルSIM運用では、ahamoを通信メインにし、楽天を通話＆バックアップ回線として活用することで、 コストと安定性をバランスよく両立できます。
筆者個人としては、「楽天モバイル単体運用」はおすすめしません。 理由は、エリアや建物内の電波状況にまだムラがあるからです。 ただ、ahamoと併用するなら、その弱点を完全に補うことができるので、非常に理想的な組み合わせといえます。
総じて言えば―― 通信の品質を求めるahamo、コスパと通話重視の楽天モバイル。そして、両方の良いとこ取りをする「デュアルSIM運用」がベストだと思います。
